説教要旨
    
5月16日 「心の目を開いて」 大村 栄
             ルカ福音書24:36~53 

◇先週の13日(木)はキリストの昇天日だった。イースターから40日目(使徒言行録1:3)に当たる。一部屋に集まって怯えていた弟子たちに、主が「36:あなたがたに平和があるように」と言って現れた。手足をお見せになっても、彼らがまだ信じられずにいるので、「41:何か食べ物があるか」と言って、差し出された焼き魚をムシャムシャ食べた。弟子たちの食卓に共に着いたのだ。

◇弟子たちがこうして復活のキリストと食事を共にしたことが、「聖餐」の一つの原点である。聖餐は十字架の血と肉を頂く重い儀式であると共に、復活の主を囲んで共に頂く喜びの食事である。

◇食事を共にした後、主イエスは「45:聖書を悟らせるために彼らの目を開いて」聖書にある神の言葉を語られた。今でいうと聖餐に続いて説教が行われたということだ。エマオへでは説教が先で聖餐が後だった。食事の後に弟子たちは「わたしたちの心は燃えていた」(24:32)のに気づいて、危険の待つ都へと戻っていく。

◇「47:罪の赦しを得させる悔い改め」を宣べ伝えるために彼らは派遣される。「47:エルサレムから始めて、48:あなた方はこれらのことの証人となる」。それには助けが必要だ。「49:高いところからの力に覆われるまでは、都にとどまっていなさい」。それは聖霊を送るとの約束だった。そう言って主は「51:天に上げられた」。

◇彼らは「52:大喜びでエルサレムに帰り、53:絶えず神殿の境内にいて、神をほめたたえていた」。もうあの十字架後に部屋に閉じこもって怯えていた弟子たちではない。40日間、復活の主イエスと共に過ごした体験と、昇天の時の聖霊を送るという約束が、彼らを大きく変えていた。その約束が来週ペンテコステに実現し、聖霊によって動かされる教会の歴史が始まったのだ。

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