説教要旨
    
5月9日 「神による教会の再建」 大村 栄
             ネヘミヤ記2:1~18 

◇ペルシャの王「1:アルタクセルクセス」はある夜、そば近くに仕えるネヘミヤが暗い顔をしているので訳を尋ねた。それは彼の故郷である「エルサレムの城壁は打ち破られ、城門は焼け落ちたままです」(1:3)という報告を聞いて心を痛めていたからだ。

◇彼は王に「5:わたしをユダに、先祖の墓のある街にお遣わしください。町を再建したいのでございます」と嘆願する。エルサレムを「ダビデの町」とか「神の都」などとは呼ばず「先祖の墓のある町」と呼んでいる。故郷を慕う思いは人に通じる。私たちは周囲の人々に、通じる言葉で私たちの信仰を伝えたい。

◇「8:神の御手がわたしを守ってくださったので、王はわたしの願いをかなえてくれた」。彼の祈りと忍耐と知恵が守られ、用いられたのだ。

◇故郷に着くと、そこには彼の再建事業を阻止する敵がいた。それを避けてネヘミヤは3日目の深夜に実態調査を開始する。「13:城壁は破壊され、城門は焼け落ちていた。14:...わたしの乗っている動物が通る所もないほどであった」。エルサレムはバビロニア軍の攻撃を受けて廃墟となって以来、何十年もそのままだったのだ。

◇調査を終えてネヘミヤは部下たちに言う。「17:エルサレムの城壁を建て直そうではないか。そうすれば、もう恥ずかしいことはない」。それは単なる城壁の再建ではない。その中心にある神殿の再建であり、礼拝の再建だ。それらが荒廃しているのは信仰者の恥辱だった。

◇さらに再建されるべきは、教会に集う一人一人の礼拝者でもある。Ⅰコリント6:19-20(招詞)「あなたがたの体は、神からいただいた聖霊が宿ってくださる神殿であり...あなたがたは、代価を払って買い取られたのです。だから、自分の体で神の栄光を現しなさい」。主のご栄光を表す教会であり、信徒でありたい。廃墟ではなく。

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