説教要旨
3月7日 「十字架を背負って従う」 大村 栄
マタイ福音書16:13~28
◇主イエスは弟子たちに「15:あなたがたはわたしを何者だと言うのか」と問うとペトロが代表して、「16:あなたはメシア、生ける神の子です」と答える。主はこれを高く評価され、彼の名は岩を意味するので、「18:わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる」と言われた。
◇さらに「19:あなたに天の国の鍵を授ける。あなたが地上でつなぐことは、天上でもつながれる。あなたが地上で解くことは、天上でも解かれる」。教会にそのような天国に関する権能が託されたのだ。
◇続いて主イエスはご自分の十字架と死を予告された。するとペトロは「22:そんなことがあってはなりません」と主をいさめた。信仰を評価され、天国の鍵まで授けられた彼が、今度は「23:サタン、引き下がれ。あなたはわたしの邪魔をする者。神のことを思わず、人間のことを思っている」と激しく叱責された。
◇サタンとは人間の信仰心を疑う存在だ。「9:ヨブが、利益もないのに神を敬うでしょうか」(ヨブ記1:9)。どうせ御利益信仰なのだとサタンは考える。主イエスはペトロの信仰にそんな打算があったと見抜いた。さらにその上で「24:わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」と諭された。
◇ヨブは全てを失った時に言った、「21:わたしは裸で母の胎を出た。裸でそこに帰ろう。主は与え、主は奪う。主の御名はほめたたえられよ」。全てのものは神の手から受け取り、また手放すのみだ。
◇「自分を捨て、十字架を背負う」とは、打算や自己実現に向かう人生の方向を変えて、神から課せられる使命や課題に生きることである。その後も3度もイエスを否認したペトロだが、十字架の愛と赦しによって立ち直り、殉教の死に至るまで主に仕えた。私たちも十字架の主に従い、自分の十字架を背負う道を歩みたい。
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