説教要旨
2月28日 「悪と戦うキリスト」 大村 栄
マタイ福音書12:22~32
◇「22:悪霊に取りつかれて目が見えず口の利けない人が、イエスのところに連れられて来て、イエスがいやされると、ものが言え、目が見えるようになった」。いやしとは病の治癒だけでなく、世界と人間を神との正しい関係に返らせ、本来の姿に戻すことだ。
◇ファリサイ派の人々は、「24:悪霊の頭ベルゼブルの力によらなければ、この者は悪霊を追い出せはしない」と非難した。悪霊は神の癒やしの計画を妨害する者だ。主はその悪霊の力で戦っているのではない。「28:神の霊で悪霊を追い出している」のだと言い、それによって「神の国(地理的領域でなく支配)はあなたたちのところに来ている」と告げる。
◇その戦いの武器は一本の十字架だ。悪霊に悩まされる世の悩みを全身で受けとめ、背負ったまま十字架に死ぬことによって、悪霊との戦いに勝利されたのだ。
◇この解放と癒やしのための戦いは、十字架の元に立つ教会に託された。その作業は散らばった羊を集める羊飼いの仕事に例えられる。「30:わたしに味方しない者はわたしに敵対し、わたしと一緒に集めない者は散らしている」。集める作業に協力しない者は、羊を追い散らして迷わせる者であり、キリストに敵対する者だ。神の民を聖なる群に集める作業が、教会に期待されている。
◇「31:人が犯す罪や冒涜は、どんなものでも赦されるが、"霊"に対する冒涜は赦されない」。聖霊は教会を再建する力だ。「我は聖霊を信ず。聖なる公同の教会...を信ず」(使徒信条)。「罪の赦し、身体のよみがへり~」という神の御業が「聖なる公同の教会」で実現する。聖霊はその教会を建てる力である。その聖霊の働きを阻害する者は、「32:この世でも後の世でも赦されることがない」。
◇習志野教会の再建に努め、神の国の完成に連なる者とされますように。
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