説教要旨
1月17日 「呼ばれている」
大村 栄 マタイ福音書4:18~25
◇主イエスがガリラヤ湖で4人の漁師を弟子に招く場面。主は日常の中に生きる彼らを「18:御覧になった」。「ああ主のひとみ、まなざしよ」(讃美歌197)。その眼差しは私たちにも注がれ、各自に<命の目標>があることを気づかせる。漁師たちに語られたのは、「19:わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう」という招きだった。
◇「人間をとる漁師」とは、暗くて底知れぬ「湖(海)」に象徴される、混乱と恐怖、欲望と罪の中に生きる人間を、その闇から光の中へ引き戻し、神の被造物の原点に立ち返らせる作業を担う者だ。
◇後半では、「24:人々がイエスのところへ、いろいろな病気や苦しみに悩む者、悪霊に取りつかれた者、...など、あらゆる病人を連れて来たので、これらの人々をいやされた」。「いやし」とは単に病気の治療だけではなく、悪魔的な力にとりつかれている人々を、自分本来の<命の目標>を生きる者に立ち帰らせる作業、それが「人間をとる漁師」の担う業だ。
◇そのような業へと招かれた時、自分の能力や適性を問うよりも、素直に従うことが肝要だ。「20:二人はすぐに網を捨てて従った」。「22:この二人もすぐに、舟と父親とを残してイエスに従った」。主の召しに応え、不要なものを手放してシンプルに従おう。
◇「人生で最も大切な日は、生まれた日と、生まれた理由が分かった日だ」(マーク・トウェイン)。「生まれた理由が分かる」とは、自分に与えられた<命の目標>を知ることである。その日を知らずに生涯を終える人や、誤解したままの人もあるだろう。私たちは主の呼びかけによってそれを知り、相応しい道に自分を生かし用いたい。
◇あのガリラヤ湖の漁師たちのように、主イエスの眼差しを受けて、「恐れるな、あなたはわたしのもの。わたしはあなたの名を呼ぶ」(イザヤ43:1)と私を呼ぶ神の声に応え、神から託された自分の<命の目標>を知って、生きる者でありたい。
The two most important days in your life are the day you were born and the day you find out why.
Mark Twain
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