説教要旨
    11月29日 「夜明けはまだか」 大村 栄
           マタイ福音書24:36~44   

◇今日から始まるアドヴェントは、クリスマスを待つと同時に、再び来たりたもう(再臨)主を待つ期間でもある。再臨は世の終わり(終末)だから、アドヴェントは再臨と終末を覚える時だ。

◇24章はその再臨と終末に関する記事が並べられ、全体に重苦しい口調だが、前半で主は「6:慌てないように気をつけなさい」と終末の到来に向けて、あせるな、慌てるなと警告している。

◇しかし終末はどうせ遠い先の話だとして、期待も緊張もしなくなるのも良くない。24章の後半は「慌てるな」とは逆に、緊張を持って待てと述べられる。「待ちつつ、急ぎつつ」(ブルームハルト)。

◇「37:人の子が来る(キリストの再臨)のは、ノアの時と同じ」だ。人々は「39:洪水が襲って来て一人残らずさらうまで、何も気がつかなかった」。ノアも先のことは何も分からなかったが、ただ神の指示に従い、神を信じて黙々と箱舟を造った。そしてそれによって救われた。

◇「信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです」(ヘブライ書11:1)。未来は予測できない未知の領域だが、神が支配しておられる。それを信じるのが「信仰」であり、それによって私たちは今を生き、未来への勇気と希望を持つことが出来る。新型コロナウイルスの感染もきっと収束する時が来る。

◇「40:そのとき、畑に二人の男がいれば、一人は連れて行かれ、もう一人は残される」。そういう終わりの日の裁きは、主イエスが十字架で一身に負うて下さった。だから私たちは、その時を期待して待って良いのだ。

◇讃美歌236「見張りの人よ、夜明けはまだか。いつまで続くこの闇の世は」、「旅行く人よ、東の空に明けの明星ひかり輝く」。そういう明日への信頼と希望、期待と緊張を持ちつつ、その日が来ることを告げる「見張りの人」の使命と喜びを味わいたい。

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