説教要旨
10月18日 「十戒/敬神愛人の教え」 大村 栄牧師
出エジプト記20:1~17
◇序文「2:わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である」
奴隷からの解放先は空虚ではない。以後繰り返される「禁止命令」が約束の地での指標となる。
前半5戒は「神に対する義務(宗教性)」、後半5戒は「隣人に対する義務(倫理性)」。
◇第1戒「3:あなたには、わたしをおいてほかに神があってはならない」。
神は唯一である。多神教は際限のない人間の願望を神とする。だから八百万にも増える。
◇第2戒「4:あなたはいかなる像も造ってはならない」。
偶像礼拝は欲望の奴隷になることだ。それに対する罰は子孫にまで及ぶ。
◇第3戒「7:あなたの神、主の名をみだりに唱えてはならない」。
自分の主張や約束の言葉を強化するために神を利用することの禁止。
◇第4戒「8:安息日を心に留め、これを聖別せよ」。
神は天地と共に「時間」も創造された。安息日はシャバト=止めること。
日常生活の中断は、人生の最後に迎える地上のいのちの中断への備えでもある。
◇第5戒「12:あなたの父母を敬え」。
親が子供を支配するのではない。生涯を通して敬うべき神の権威を、親が背中で示していく。
◇第6戒「13:殺してはならない」。
それは「人は神にかたどって造られたからだ」(創世記9:6)。
この根本原理が現代の「倫理崩壊」(モラルハザード)から社会を守る。
◇第7戒「14:姦淫してはならない」。
結婚の契約を神の前で遵守することである。夫婦と家庭の神聖さを尊重せよ。
◇第8戒「15:盗んではならない」。
所有権の尊重である。経済的侵略や様々な搾取による貧富の格差などの問題。
◇第9戒「16:隣人に関して偽証してはならない」。
自分を守り、隣人をおとしめる偽証は、自己絶対化であり、自分を神にすることである。
◇第10戒「17:隣人の家を欲してはならない」。
貪欲の禁止。必要以上に欲しがることの禁止は、安全に生きる権利を保証する。
◇その後、十戒を中心とする律法は大幅に拡大した。どの掟が最も重要かを問われた主イエスは、「神を愛し、隣人を愛すること」(敬神愛人)に集約された(マタイ22:37-40)。それは十戒の前半と
後半のまとめだった。両方が相まって「信仰と生活」の規範となり、祝福の源となるのである。
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