説教要旨
7月19日 「モーセと神の杖」
出エジプト記4:1~17 大村 栄牧師
◇エジプトから逃亡し、ミディアンで羊飼いをしていたモーセに神が語りかける。「わたしはあなたをファラオのもとに遣わす。わが民イスラエルの人々をエジプトから連れ出すのだ」(3:10)。
◇モーセは自分に能力がないことを理由に拒否する。しかし神は「わたしは必ずあなたと共にいる。このことこそ、わたしがあなたを使わすしるしである」(3:12)と言って励ますが、モーセはさらに目に見えるしるしを求め、「神の杖」が与えられる。
◇だがまだモーセは躊躇する。「10:ああ、主よ。わたしはもともと弁が立つ方ではありません」。いつまでも自分に執着する彼に、ついに神は怒りを発する。「11:一体、誰が人間に口を与えたのか。...主なるわたしではないか」。自分を見るよりも、自分を造られた神を見るべきだ。自分を否定する者は、神を否定するのである。兄のアロンを助け手として与えられ、モーセはついに神の召命に応えた。
◇「20:モーセは、妻子をろばに乗せ、手には神の杖を携えて、エジプトの国を指して帰って行った」。モーセはこの杖だけを頼りに、すなわち神の約束への信頼と信仰のみを持って出発したのである。
◇モーセが手にした杖は、やがて大きな働きをする。イスラエルを解放させまいとするエジプトの王ファラオに圧力を与える災いを起こしたり、出エジプト後にエジプトの大軍に追われ、海が行く手を阻んだ時には、「杖を高く上げ、手を海に向かって差し伸べて、海を二つに分けなさい。そうすれば、イスラエルの民は海の中の乾いた所を通ることができる」(14:16)と命じられて実現した。
◇「1:信仰とは、望んでいる(神に望まれている)事柄を確信し、見えない事実(神が共にいるとの約束)を確認することです」(ヘブライ書11:1)。モーセの「杖」はまさにこの「信仰」だったのである。
日本キリスト教団 習志野教会 〒262-0044 千葉市花見川区長作町1630-14
Mail : info@narashino-church.com TEL&FAX 043-306-5766