説教要旨  3月1日
     「最大の誘惑」 大村 栄牧師
           マタイ福音書4:1~11

◇ヨルダン川で洗礼を受けた直後に、主イエスは40日間サタン(悪魔)の誘惑に遭われた。洗礼は信仰生活のゴールでなくスタートなのだ。

◇「2:神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ」。最初は食欲への誘惑だった。これに対して主は、「4:人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」(申命記8:3)との信頼の言葉によって、神を疑う誘惑を退けた。

◇第二の誘惑は、高所から飛び降りても「天使たちは手であなたを支える」。サタンも詩編91:11を引用してそそのかすが、「7:主を試してはならない」とこれも申命記6:16の引用ではねのけた。
私たちも試練や災害の時に、「どうしてですか」と神を疑いたくなる。疑うとは試すこと、問うことである。本来は神が私たちに問うのだ。「あなたはその試練に対して何をしているのか」と。

◇第3の誘惑は、サタンにひれ伏して拝むなら、権力と繁栄を与えようと誘う。物質的な豊かさを求めて、神以外のものに仕える誘惑だ。「10:退け、サタン。『あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ』と書いてある」(申命記6:13)と主は誘惑をはねのけた。

◇見えない神を疑い、見えるものを求め、神ならぬものに頼ること、これらがサタンの「最大の誘惑」である。主イエスはこれらの誘惑に神の言葉で戦い、神のみが神であるとの確信を貫いて勝利された。

◇そして主イエスは、神を疑う私たちの弱さを理解して下さり、私たちが神を軽んじてきた罪を、「大祭司」として執り成して下さる(ヘブライ4:14-15)。大祭司は神殿で、民が罪の赦しのために捧げる供え物を神に届ける役目がある。だが真の大祭司である主イエスは、最大の供え物としてご自身を十字架に献げて下さった。

◇感謝と献身の心をもって、受難節を、そしてそれぞれの人生を過ごしていこう。

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