説教要旨  2月23日
     「最高の捧げ物」 大村 栄牧師
           フィリピの信徒への手紙4:10~20

◇フィリピはギリシアの繁栄した都市だった。パウロはそこでヨーロッパで最初の信徒を得、教会が誕生した。彼らはパウロの伝道を積極的に支えた。パウロのローマ投獄を知るとすぐに、金品をエパフロディトに託して届けた。パウロは言う、「18:そちらからの贈り物をエパフロディトから受け取って満ち足りています」。

◇だが彼は本来テント作りの仕事(使徒18:3)で自給自足の生活を覚悟している。フィリピ教会からの支援、「18:それは香ばしい香りであり、神が喜んで受けてくださるいけにえです」と言い、自分への贈り物として感謝するのではなく、神への捧げ物としてとらえている。

◇神への献身と奉仕の生活、そういう神に喜ばれる生活をすること、その究極は自分自身を献げて生きること、これが「神が喜んで受けてくださるいけにえ」である。ローマ12:1では「自分の体を神に喜ばれる、聖なる生けるいけにえとして献げなさい。これこそ、あなたがたのなすべき礼拝(霊的な礼拝)です」。

◇あの「鳴らない鐘」を鳴らしたのは金持の財宝ではなく、小さな少年の愛の業であった。神に喜ばれる捧げ物は私たち一人一人に「19:必要なものをすべて満たして」下さる神からいただく賜物であり恵みである。それを誇ることなく、また卑下することもなく、ただ感謝して受けとめ、自分のためだけでなく、他者のために、特にそれを必要とする人々のために愛をもって捧げるものでありたい。フィリピの信徒たちのように。

◇そのような信仰と献身を生きる時に、私たちは豊かに用いられ、「18:香ばしい香り」となって周囲の人々に喜びを拡散し、その原点である私たちの教会は、希望の鐘を高らかに鳴り響かせるであろう。神はそれを期待し、待っておられる。

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