説教要旨 2月9日
「母なる教会」 大村 栄牧師
ヨハネの手紙二1~13
「母なる教会」 大村 栄牧師
ヨハネの手紙二1~13
◇「1:長老のわたしから、選ばれた婦人とその子たちへ」。この手紙の差出人は初代教会の指導者の長老ヨハネであり、受取人はどこかの教会とその信徒たちだ。「神を父とする者にとって、教会は母である」(J・カルヴァン)。
◇「1b:わたしばかりでなく、真理を知っている人はすべて、あなたがたを愛しています」。教会が互いに愛し合うことの根拠、「2:それは、いつもわたしたちの内にある真理によることで、真理は永遠にわたしたちと共にあります」。「真理」とは、いつも教会の「内」にあり「共」にあるイエス・キリストご自身である。
◇ヨハネ福音書14:6「わたしは道であり、真理であり、命である」。キリスト者はこの「真理」を知る者である。それは知的な理解ではなく、キリストに出会って身を委ねることだ。聖霊は一人一人に「真理」を信じる信仰を与え、信仰による一致を教会に与える。「真理」への信仰がバラバラなら、それは教会ではない。
◇「5:婦人よ、あなたにお願いしたいことがあります。...初めからわたしたちが持っていた掟、つまり互いに愛し合うということです」。教会を一致に導くのは愛である。その愛は感情的・情緒的な愛ではなく、独り子を十字架に差し出すほどに世を愛された神の愛である。その基本の愛に堅く立つことを、長老ヨハネは婦人(教会)に期待している。
◇その愛を知る者は世界に平和をもたらすことができる。M・L・キング牧師の言葉「暗闇を暗闇が消し去ることはできない。暗闇を消し去ることができるのは光だけである。憎しみが憎しみを消し去ることはできない。憎しみを消し去ることができるのは、愛だけである」。
◇「10:この(愛の)教えを携えずにあなたがたのところに来る者は、家(教会)に入れてはなりません」。愛以外の憎しみや敵意を動機とする生き方を教会が歓迎したら、それは教会でなくなってしまう。
◇「母なる教会」は優しくて受容的であると同時に、世の憎しみに対して、憎しみでなく赦しという究極の愛をもって勝利された神を「父」とする。その愛のしるしなる十字架の「真理」を信じて、それを高く掲げる、本当の教会を築いていきたい。
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