説教要旨

12月15日
  「必ず実現する-マリアの賛歌」  牧師 大村 栄
               ルカ福音書1:39~56

◇マリアへの受胎告知の場面で、「33:彼(イエス・キリスト)は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない」と<未来>の栄光が約束された。それに先だってヨセフには、御子の降誕は「主が預言者を通して言われていたことが実現するため」(マタイ1:22)であると、<過去>の約束の実現だといわれた。

◇ヨセフに告げられた<過去>の成就と、マリアに告げられた<未来>の希望。それをつなぐのが御子の降誕だったのである。過去と未来が一体だと言うのではない。人類の歴史も個々の人生も、過去が未来を支配するとしたら、同じ過ちを繰り返したりして、未来に希望は乏しい。

◇「マリアの賛歌」(マグニフィカート)には過去と未来の「運命の逆転」が歌われている。「48:身分の低い、この主のはしためにも、目を留めてくださった」。「51:主はその腕で力を振るい、思い上がる者を打ち散らし、52:権力ある者をその座から引き降ろし、身分の低い者を高く上げ...」。過去と現在の現実がくつがえされて、新しい未来の希望が開かれる。

◇天使の受胎告知に対して、マリアも始めは現実的に考えて「34:どうして、そのようなことがありえましょうか」と否定した。しかし天使の「37:神にできないことは何一つない」との言葉にうながされて、「38:わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」と信じて受け入れることが出来た。

◇「マリアの賛歌」は最後に、「55:わたしたちの先祖におっしゃったとおり、アブラハムとその子孫に対してとこしえに」と讃える。<過去>の現実が未来まで続くのではなく、神の救いの約束が、<未来>へと続くのだ。<過去>も<未来>も、歴史の全体が神の愛の支配の中にあるということを、この「マリアの賛歌」は讃えているのである。

◇私たちもマリアのように「神にできないことは何一つない」、「主がおっしゃったことは必ず実現する」と信じる者でありたい。

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